金沢加賀百万石ほんだ農場」EM農法有機栽培米の栽培方法
1、有機米の種籾の塩水選
前年にEM自然農法有機栽培された種籾、又はJAから購入した種もみを塩水に入れて不良なモミを浮かせて除き良質な籾だけにします。(慣行栽培では、近年は塩の代わりに硫安(化学肥料)を使用していますがJAS規格では使用は禁止されています。)
2、EM農法有機米の種籾の浸種
塩水選にて選別された種籾はいもち病、馬鹿苗病、稲心枯れ線虫病などの対策として温湯60度で5~10分殺菌してEM1号1000倍液に一週間程度浸種します。
最近ではEM2号1000倍液を使用しています。
(慣行栽培では、農薬を入れて種籾の消毒をします。当然JAS有機栽培では禁止されております。又、その廃液は地球環境を汚します。)
3、播種
30cmX60cm深さ3cm の苗箱に床土を約2/3入れ80-100gの種をまきます。
80~100gは薄播きで健苗に心がける。1/3の覆土をかける。
(慣行栽培ではこの時再び農薬散布をします。)
4、育苗
約40日ほどプール苗床で管理する。化学肥料を使っていませんので肥料切れをおこさないように気をつけます。有機栽培の難しいところです。十分成長した苗に育てないと本田での雑草対策がうまくいかずその年の除草に苦労することになります。EM1号1000倍液を随時散布する。
有機米芽出し苗をプール育苗床に並べた状態です。この上に寒冷紗と保温カバーをかけて水を苗箱の上まで張って数日経過を見てシートを外します。
5、圃場作り
ほんだ農場ではたまごの殻が たくさん出ますのでそれをEMぼかしで肥料にして、秋の収穫後と春の耕運前に田んぼに鋤きこみ土作りの基礎としています。その他稲わら、大豆粕、畜糞など有機肥料で不足成分を補い健全で元気な土作りをしています。
6.代かき
田植えをしやすいように圃場を均一にならします。そのときEM活水液を10L/10aに播きます。7.田植え
田植初期の雑草を抑えるために田んぼ全域に紙を敷く紙マルチ田植で苗を植えます。雨の日や風の強い日は田植はできません。田植後に風で紙がめくれたりしないよう管理が大変です。田植後1か月位は田んぼに入れないので欠株が出ないように気を付けて田植えをします。8、EM活水液
EM活水液はEM1号5L、糖蜜5L、水48Lをガス50Kボンベで大量に作ります。出来る限り入水ごとに流し込みます。田んぼには有機肥料の発酵した臭いにおいは全くありません。田んぼで草取りをしていてもすがすがしい気分です。9、農薬散布はしておりません
本田における農薬散布は当然1度もいたしません。そのため、カメムシの被害が一番心配です。今のところ、いもち病、もん枯れ病やカメムシの発生も少なく以前に農薬散布をしていたときより病虫害の被害が少なく健苗に育っています。
10、除草
有機栽培は雑草の繁茂が気候変動による減収よりも雑草による減収が大きく、紙が溶けた頃から田んぼの中を除草機を押して除草をします。除草機だけでは十分に雑草は取れないので、やはり手で草むしりをします。これが一番大変な作業です。11、稲刈り
除草がうまくいった田んぼは、コンバインが比較的スムーズに稲を刈ってくれます。草が多いと草がコンバインに絡みつき、稲刈りでも苦労します。12、収量
収量は苗の出来具合と、雑草の除草の程度によって大きく左右されます。苗作りと、除草が一番の課題です。